【舞浜デート上巻】イクスピアリで、お買い物だぞ。
8月末の日曜日、彼女からある提案を受けた。
皆さんが舞浜駅に向かう目的は、ディズニーランドかディズニーシーのいずれかに訪れることでしょう。
しかし今回は、イクスピアリという舞浜駅を出てすぐ左手に大きく構える商業施設に行きたいと彼女はいう。
その時は不思議なもので私もディズニーに行くのは何か違うが、舞浜駅でディズニーの雰囲気だけ楽しみたいなと思っていたこともあり、僕も行きたかったと素直に意見を述べた。
そして僕達はミッキーや仲間達がはびこる舞浜駅と向かったのである。
近所の中華屋で早めのランチを済ませた後に電車に揺られ30分ほどで舞浜駅に到着した。
彼女は改札を出るとイクスピアリに一直線に歩き出した。
舞浜駅に降りて改札を出るとディズニーランドやディズニーシーに行きたくなるような空気感があり、僕は完全にのまれてしまっていたのだが彼女はスタスタと歩いていく。
こういう時に女性の意思はかたいなぁと改めて感じる。
今回イクスピアリでの買い物の目的は特段なく、唯一あるとすれば僕のダサいバックを買い換えることくらいだ。
常々、おてんば娘の彼女に
「そのバッグダサいよ。新しいの買いな」
と罵られている。たしかに自分のセンスは皆無だがあまりにも直球すぎて少し傷つくときもある。
私は初めてイクスピアリをしっかりと回ったのだが、かなり広い印象を受けた。
ほとんどディズニーランドやディズニーシーと雰囲気は変わらない。アトラクションやパレードに興味がなく雰囲気だけ味わいたい人はここで十二分かもしれない。
しかし、僕と彼女はアトラクションが大好きであった。
始球式のために野球観戦には行かないし、前戯だけのためにラブホテルには行かない。
例にもれず、ディズニーランドに行かずに舞浜駅には行かないのだ。
モヤモヤを抱えながら、イクスピアリの中をぐるぐると回っていると彼女は重くなっていた口を開いた。
「ランド、行っちゃう?笑」
当初彼女の目的はランドに行くことだったのだろうと思うと同時に見事にしてやられたという怒りと関心の感情が押し寄せた。
しかしディズニーランドは無料ではない。せっかくなら朝からパークに入っていたいが時刻は14時だ。ファストパスもめぼしいものは残っていないだろう。
そう思っていると彼女は待ってましたと言わんばかりに
「スターライトパスっていうのがあって15時からのパスなんだけど普通のよりも2000円安いよ!」
私は、少し悩んだがせっかく来たしランドにも行きたくなってしまっていたためOKを出した。きっと彼女はノートで人を殺す東大生のような心境であったに違いない。
次回「時間を超えた暴君女ガンマン参上!!」
次回も絶対読んでくれよな!